本気でやればやるほど、実態を知れば知るほど、本当にこれでいいのかなと感じることが多くなります。高齢社会が猛スピードで進んでいく中で、今やらねば成らないこと、気づかねばならないことをもみの木の活動を通していっぱい、痛いほど感じています。

一緒に考えて、力を貸してください。


6月22日(月)

介護保険を使わない人は介護認定を受けられないなんておかしい!

15年、元気高齢者の支援活動をしてきたもみの木の今後の大きな不安は、利用者の皆さんが年々年をとっていく中で、現状の支援活動状況で本当にいいのかということです。市から1ヶ月の人件費として補助していただくのは30万円ほどです。6人のスタッフがローテーションを組んで3人づつ勤務に当たり利用者の送迎、食事作り、見守り、事務などを行っています。日々10~15人(90歳を越えた人、要支援2認定者2名、介護申請をしたら要介護2程度の人などを含む)の利用者さんたちを支援するのに、現状の体制では安全の面で正直無理を感じています。が利用者の皆さんは、「他の施設には行きたくない。色々な取組みで勉強したり、感動したり、友達が出来たり、もみの木でなければこんな楽しみはない」と言ってくれています。何とか受け入れられるようにと思案して「もみの木の皆がもし介護保険を使ったらの試算をすること」を考えました。その試算を役所等に資料として提出し、その何分の1かでも人件費として補填してもらえれば、スタッフの配置が出来、見守り体制も整えられるかと思ったからです。だから、85歳以上の利用者の皆さんに介護申請をするよう勧めました。ところが、なんと、介護保険担当窓口で「介護施設を使わない人の申請は受け付けない」ということです‼ さらに、「介護施設に行けば体温、血圧も測るし、お風呂も入れてもらえるから」と介護施設に行くことを勧められたと言うのです。介護認定は個人が希望すれば受けられると思っていたんですが間違いなのでしょうか? 介護保険を使うか使わないかは個人の自由であって「保険を使わないのであれば認定できない」なんて本末転倒な話があるでしょうか? もみの木では、介護保険を出来るだけ使わないで、自立に向けた支援、生きる自信を持つための支援を必死になって、試行錯誤をしながら実践しています。10年先、20年先の高齢社会を明るいものにしたいとする活動より、介護保険を出来るだけ利用したほうが良いと考える福祉の在り方には疑問を感じます。高齢者の皆さんが本当に望んでいる支援こそ必要なものです。それを理解することは、いつかは老いてゆく自分の為でもあると思うのです。血圧は自分で測る、お風呂は自分で入る、時間がかかっても自分の足で歩く、食事も自分でしっかり嚙んで食べる。それらのことが、どうしても出来なくなった時に、介護保険に頼ればいいのではないですか! それが社会保障制度というものだと私は思います。

3月23日(月)

どんな事にも意欲的に取り組んでいたAさんの様子が、このところすっかり変わってしまい、今後どのように支援をしたらいいのか不安です。

1年半ほど前にもみの木に初めて来た時点で「アルツハイマー病でも大丈夫か?」という状況で「とりあえず、試して見ましょう」との出発でした。穏やかな人柄で、もみの木にいる時はとても楽しそうに、何にでも積極的に取組み、仲間達との関係も上手く行っていました。トイレも食事も人の手を煩わすことなく出来るので、他の元気な利用者の皆さんと全く同じ様に1日を過ごしていました。当初から、もみの木の定休日の翌日の午前中は調子が悪く「頭がおかしくなって、何がなんだかわからない」と繰り返すのです。午後になればまた、みんなと打ち解けて大丈夫なのですが。「生活のパターンが少し変わるだけで混乱してしまう」この病気の特長をはっきりと知りました。

最近になって、ご家族が「春から忙しくなるから、もみの木が休みの2日間だけ他の施設にお願いをしたい」と介護認定をうけ、要介護2の認定がされました。そして、週2回他の介護施設に行き始めたのです。元気な高齢者支援ではなく、通常のデイサービス事業所です。このことがきっかけで、もみの木にいる間も、パニック状態がひどく、食欲もなくなってしまいました。元気な高齢者の支援施設なのでスタッフ数も少なく、Aさんへの見守りも充分には出来ず、このまま利用者として受け入れていいのか不安です。休日無く毎日営業することが可能なら、もみの木が大好きなAさんのことをずっと受け入れてやれるのにと思うと、胸が痛くなってしまいます。

 

3月5日(木)

指導者の先生方はじめ、関わってくださる方々のまごころに、ご芳志に甘えさせていただくことで成り立っているもみの木の活動と運営です。

仲間達皆が「他人に喜んでもらえること」を本気で考え、どんなに小さなものでも、自分の出来ることを寄せ合い、支えあうことで誰もが「良い人」になっています。

そして、その輪が少しずつだけど着実に、広がっていることを実感しています。

常に感謝の気持を忘れることなく、輝く高齢社会を目指すランナーでいなければと、意を決しています。

実践で得たからこそ本物の元気高齢者支援である確信し、超高齢社会に備えるために、もみの木のシステムを提供したいと強く思っています。

真剣な気持と熱いと思いをどこに、誰に、どのように訴え理解してもらえばいいのか、広めるためにどうすればいいのかを思うと…焦っています。

 

2月11日(水)

今日は建国記念日!

国も県も、2015年度の予算を発表した。「栃木創生」へ向けての県の新事業予算案のポイントが紹介されている。成長産業創出、女性活躍、人口減少対策、東京五輪などについてである。地方創生は団塊世代の元気な高齢者(?)の意識を変える仕掛け事業をすることこそがもっとも即効性があり、今後の10年後、20年後を活気に満ちた地域創りを着実に形成できるもの確信をしている。

元気で、素敵で、他人の役に立ちたいと思っている人達であふれているのに、その人達を生かす方法を考える大事な時期が「今」なのに…。と残念で仕方が無い。

世の中、殆どのことが団塊の世代に焦点を当てた流れ作っている。

そんな意味では、元気な団塊の世代は日本を背負っている立派な資源だと思う。

地方創生の主役達として焦点をあて、生かすことが出来たら、これから進む高齢社会も決して恐くはない思っている。


1月30日

2000年に介護保険制度が制定されてから15年になり、団塊の世代が全員65歳以上になったという。また、10年後の2025年には、人口の3割が65歳以上となるという。政府は「認知症国家戦略」を正式に決定し「当事者の視点を施策に生かす」と言う動きが始まるともいう。もみの木にはアルツハイマー型の認知症と診断されているAさんが1年3ヶ月ほど前から殆ど毎日利用者として通ってきている。日々の活動で、Aさんがいることで困ることは全く無く、むしろ周りの元気な利用者達が皆で見守り、会話や、笑顔が日ごとに増えていくことを自分達の喜びと感じている。意欲的になり、何事にも挑戦しようと前向きになっている。元気な高齢者と、軽度の障害や認知がある人達を一緒に置くことで、お互いが生きる自信を得られることを私たちは実践の中で学んだ。学んだことを生かそうとしているが、関係機関での理解は得られない。実態を知って欲しい由を訴えても受け入れてもらえないのが現状だ。高齢化に「待った」はかからない。だから1日も早く気が付いて欲しいのに!

 

  27年1月22日

仲間達との親睦を深めた新年会、日本一の民謡歌手の歌声に聞きほれた栄久会民謡ショー、谷博之(元法務副大臣)さんの貴重な体験談に大感動、など、新年早々から、一段とキラキラ輝く瞳になったと感じるもみの木の仲間達です。 高齢社会は否応なく、超加速的に進んでいきます。自分も歳をとっていきます。その中で「ワクワクしながら生きる術」を探る素敵な仲間を増やしていくことの重要性を、改めて強く感じています。10年先、20年先、どんな自分でいたいかを意識して毎日を過ごしていきたいものです。

15年間、元気高齢者の支援活動一筋に活動をして来たもみの木でなら、目指すものに近づける方法を一緒に探せそうな気がします。

まだ元気だから、一人でいられる、なんて思っているうちに、要介護状態になってしまうかもしれませんよ。

元気なうちだからこそ、素敵な仲間と出会えるのではないですか?